「今夜はわしがいる。安心するがよい」(『呉三国志』ハードカバー版三巻より)

…孫権様の殺し文句、第二弾です(違)
  
  孫権さんに仕える、不思議な術を使う仙人・会象さんが、占いによって、孫権さんの
  長男・孫登くんの身に凶事が起こりそうだと予見しました。
  しかも、妖気を発する相手が絡んでくるとのこと。
  孫権さんは、まだ幼い息子の孫登くん(4歳)に何かあっては大変と、孫登くんの
  母親代わりを務めさせている奥様・徐夫人さんに、十分に用心するよう注意します。
  徐夫人さんは孫登くんの実の母親ではないのですが、孫登くんのことを本当の子供
  のように可愛がっていて、それは孫権さんにも満足されている程でした。
  ですから徐夫人さんも、自分の身に代えても孫登くんを守ると、孫権さんに約束なさいます。

  さてさて、家族の身を案じる孫権さんは、その夜、徐夫人さんのもとを訪れました。
  「将軍(孫権のこと)がお出でになれば、これほど心強いことはありませぬ」と、
  喜びと安心を見せる徐夫人さん。そんな奥様に孫権さんが返されたのが

   「今夜はわしがいる。安心するがよい」

  というお言葉なのです。
  何と頼もしく、お優しいお言葉!ええ、そりゃもう心から安心できるというものです!
  徐夫人さんを思い遣る心情と、愛が溢れていらっしゃるお言葉ですね(超私見)
  こんな素敵な台詞、孫権さんに私も言われてみたい…(自粛)

  正史では、嫉妬深いということで孫権さんの愛を失ってしまった徐夫人さんですが、
  この場面では、上記の「将軍がお出でになれば…」の台詞を言いつつ、孫権さんの胸に
  身を預け
たり(羨ましい!)、孫登くんのことを自分の身に代えても守ると約束するなど、
  なかなか健気な奥様っぷりを見
せていらっしゃいます。
  史実でも、実子ではない孫登さんを、母代わりとして養育なさっていたみたいですし、
  本当は性格の良い方だったのかもしれません。嫉妬深いというのも、孫権さんを
  深く愛するゆえに、孫権さんの浮気(とは言わないでしょうか?当時は身分の高い人が
  側室を何人も作るのは、当たり前のことだったみたいですから)が許せなかったから…
  なのかもしれません^^;

  また孫権さんの方も、徐夫人さんのことを気遣って一緒にいてあげたり、
  「今夜はわしがいる…」と安心させようとなさったり、お優しい姿を見せていらっしゃいます。
  この時点でのお二人の仲は、なかなか良好であるようですね♪
  この本では、美貌の徐夫人さんを見初めた孫権さんが、彼女の父親に話をつけ、彼女を娶り、
  妃とした…ということになっていますので、孫権さんも徐夫人さんに惚れこんでいらっしゃるの
  でしょうvvいやぁ、徐夫人さんの父親と、どんな話のつけ方をしたのか気になるところです!
  「お嬢さんを、僕に下さい!」平身低頭、頼み込んだのでしょうか。
  それとも「やいっ!娘をよこせ!」と脅したのでしょうか(←賊だよ、それじゃ…)。

  しかも「今夜はわしが…」の台詞の後、孫権さんから徐夫人さんに「わしらも寝るとするか」と、
  読んでるこちらがビックリするような殺し文句まで飛び出しています!ある意味、こちらの方が
  真の名言なのかもしれません^^;
  とにかく、こちらが嫌になっちゃうくらいのラブラブ(死語)っぷり!
  まったくお二人とも、見せつけて下さいますな(爆)

  しかし今回の名言には、大変なオチが…。
  孫権さんは「今夜はわしがいる。安心するが良い」と言いつつ、なんと大杯の酒を干したりして
  いるのです!
安心できません、孫権さま!孫権さんが酒乱であるのは、有名な話。
  お酒の入った孫権さんは、ある意味、妖術使いよりも恐ろしいんですから…って、なるほど!
  孫権さんはご自身の酒乱癖を自覚し、「酔った自分に恐れをなして妖術使いも逃げ出すぞ、
  だから安心するがよい」
という意味で今回の名言をおっしゃられたのですね!(←違います)
  そして酒乱を発揮するために、あえてお酒を飲まれていると…。御自身の酒癖の悪さを、
  家族を守るために利用なさろうとするとは!さすがですね、孫権さま♪(←違いますって)
 

 

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