『谷利にお世話になる』(呉主伝 第二)


孫権 「今回は変わったタイトルだな」

管理人「そうなんですよ〜。今回は、孫権さんが谷利さんにお世話になった場面を取り上げます。

     本当は二つエピソードが有るのですが、どちらも短い話なので一つにまとめてしまいました」

孫権 「しかし、これは俺の名場面コーナーだろ?なんで谷利が出てくるんだ?」

管理人「孫権さんの名場面(迷場面?)を取り上げるとともに、谷利さんについての紹介も兼ねておりまして…。

     では、谷利さんに登場してもらいましょう(^^)」

谷利 「こんにちは!マイナーな私にこのような活躍の場面を与えて頂けるなんて光栄です!

     がんばりますので、宜しくおねがいします!」

管理人「そんな…マイナーだなんて…(^^;) こちらこそ、宜しくお願いしますね♪」

孫権 「よし、話を続けろ」

管理人「はい、それではエピソードその一から。合肥の戦いの時のことですね。正史の記述では…

     合肥を攻めた孫権さんは、合肥がなかなか降らないので軍をまとめて帰ることになりました。

     兵士達は既に帰途につき、孫権さんは甘寧さんや凌統さんと一緒に後に残って津(わたしば)

     の北にいる所を魏の部将の張遼さんの襲撃を受けたのです。気をつけなきゃダメですよ…孫権さん」

孫権 「張遼に攻められ、俺は窮地に陥ったのだが、凌統らが死にものぐるいで防戦してくれた。その間に

     俺は駿馬を駆けさせ津の橋を渡って逃げることができた。逃げるのは不本意だが、しかたない…」

管理人「『江表伝』によるとですね…孫権さんが駿馬を駆けさせ津の橋を渡っていくと、端の南端は既に

     撤去されて、一丈余りにわたって板が無くなっていたのです。そこで、谷利さんの登場です!

     馬の後ろに従っていた谷利さんは、孫権さんに『鞍をしっかり持って、手綱をゆるめないように』

     言うと…」

谷利 「私は後ろから殿の乗っていらっしゃる馬にムチを当てて、馬に勢いをつけました」

孫権 「それで、俺の馬はそこを跳び越せたんだ。俺は、この危機から逃れると、すぐに谷利に都亭侯の

     位を与えた…と。あの時助かったのは谷利の手柄でもある。感謝しているぞ(^^)」

谷利 「あっ、ありがとうございます!(感動)」

管理人「谷利さんについては…谷利さんはもともと孫権さんの側近にあって使い走りをしていましたが、

     謹直な性格なので親近監に任ぜられ、忠義で一本気で、決していいかげんなことは言わなかった

     ので、孫権さんも信頼していた…という記述があります♪う〜ん、良い人ですね(^^)」

孫権 「それで、もう一つのエピソードとは?」

管理人「あっ、そうでした。では、もう一つのエピソード。これも『江表伝』の記述…孫権さんは、武昌において

     新しく作った大船の艤装が終わると、その船を長安と名づけて、釣台圻(ちょうだいき)で進水式を

     行いました。その最中に風が急になり、谷利さんは舵(かじ)とりに樊口へ船を向けるように命じました」

孫権 「だが、俺は『がんばって羅州まで船を進めるように』と言ったんだ」

管理人「うわっ、また無茶をしますね〜孫権さん…強風の中を無理矢理に船を進めるなんて危険じゃ

     ないですか!」

谷利 「そこで私は、刀を抜き舵とりにつきつけて『樊口へ船を向けぬ者は斬る!』と言いました」

管理人「おお!かっこいいじゃないですか、谷利さん!そこで、水夫さん達は舵を転じて樊口へと入船した、

     風はさらに激しくなって進むことが出来ず、そこから引き返した…と」

孫権 「ああ、それで俺は…『阿利(利ちゃん)よ、水を怖がってひどく臆病だったじゃないか』とな…」

管理人「 ええっ!?何て言うことを言うんですか!名前に阿をつけて呼ばれるのって、成人した大人の男子

      にとっては侮辱された意味合いを持つんじゃなかったですか?!谷利さんも、遠慮せずに何とか

      言ってやってください!」

谷利 「いえ、私はそんな…」

管理人「谷利さんが言わないのなら、私が言います!孫権さんの言葉に答えて、谷利さんはひざまずき

     『大王さまは万乗の主であらせられながら、何が起こるか分からない深い淵に軽々しく乗り出され

      遊びごとにして激浪を冒されました。船の楼は高く作られており、もし転覆するようなことが

      ありましたならば、社稷を何とされるのでございますか。それゆえ、私はあえて死をかけて

      お引き止めしたのでございます』って答えられたのですよね♪もう、こんなにガツンと言うなんて、

      谷利さんカッコイイじゃないですか♪孫権さんの無茶には、これくらい言わなきゃダメですよね〜」

孫権 「それで、俺はこの事があってから、特に谷利を大切にし、これ以後、谷利のことは名では呼ばず

     いつも「谷」と呼んだ…とこういうことだ」

管理人 「おお、孫権さんも反省なさったのですね〜よかった、よかった♪」

谷利 「今回は私を取り上げてくださり、光栄です。伝も立てられていない私を…」

管理人「そうですね…この二つのエピソード以外のところに谷利さん出てきてないんですよね…正史には」

孫権 「おい、TMK管理人。おまえ、正史を全然読んでいないのに、何故そんなことが断言できるんだ?」

管理人「うっ…(^^;) それは、人物索引を見て…分かったのです…」

孫権 「そんなことだろうと思った。しかし…谷利はこのエピソードのおかげで後世に名を残したわけだからな。

    人間、何で歴史に名を残すか分からないもんだな…( ̄▽ ̄; 」

管理人「それというのも、孫権さんが印象的すぎるエピソードを残しているからですよ…」

孫権 「ところで、これは俺の名場面というよりは、谷利の名場面なのではないか?」

管理人「いえ、ちゃんと孫権さんの名場面ですよ…馬で逃げられたのだって、船を無茶に進めようとしたの

     だって、立派な孫権さんの名場面ですよ♪(って言っておかなきゃ機嫌悪くするから…)」

孫権 「う〜む…なんだか納得がいかないが、そういうことにしておくか…」

管理人「谷利さんも、今回は本当にありがとうございました(^^)」

谷利 「いえいえ、私の方こそ楽しかったですよ(^^)また何かあればいつでも言ってくださいね♪」

管理人「はい♪(でも、もう出てくる機会無いかも…( ̄▽ ̄; )」

     

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