「従兄弟を処罰する」(正史 孫輔伝より)


管理人「今回は、孫権さんの苦労を取り上げます」

孫権 「それは良い。俺も色々と苦労しているということを、知ってもらわなければな」

管理人「まず、正史 孫輔伝に引く『典略』から…。孫権さんのいとこの孫輔さんは、孫権さんには

     江東の地を保持していくことが難しいだろうと心配して、孫権さんが東冶(とうや)に行っている

     すきに人を送って手紙を曹操さんのところに持って行かせて挨拶を通じた…とあります。

     いとこが曹操さんと通じようとしていたなんて…孫権さん、ショックでしたでしょう」

孫権 「ああ、そうだな。孫輔は兄・孫策とともに江東の平定に尽力した者だったから、背かれたのは

    かなりの痛手だ」

管理人「でも、その手紙を持って行く使者の人が孫権さんにこのことを報告したんですね」

孫権 「そうだ。それで、俺は東冶から戻ると何も知らないふりをして、張昭と一緒に孫輔に会いに行った」

管理人「おお〜、張昭さんも一緒に!」

孫権 「俺は孫輔に『あなたは、愛想をつかされたのか。どうして他人に挨拶を通じたりされるのか』と糾弾した」

管理人「でも、孫輔さんは「そんなことはありもしないことだ」と、言い逃れをしようとして…」

孫権 「そこで、俺は張昭に手紙を投げ与え、張昭がそれを孫輔に示した。それで、孫輔は恥じ入り、弁解

     の言葉もなかった。結果的に、俺は孫輔の側近たちを全て斬罪にし、部曲(配下の私兵)を分割して

     諸将たちに分属させ、孫輔は東方に強制移住させたんだ」

管理人「張昭さんの補佐もあってこの事件はおさめることが出来たのですね。孫権さんも、毅然とした態度を

     とられています」

孫権 「それと、いとこの離反ともいえる事件は他にも有ったんだ」

管理人「ええ ( ̄□ ̄; 他にもそんな事件が有ったのですか?!」

権 「正史 虞翻伝によると…俺が兄の後継ぎになり呉の勢力をまとめてゆくことになったとき、

     従兄の孫ロが、配下の軍吏や兵士たちを率いてやってくると、会稽郡を自分のものにしようとした。

     会稽郡の役所は、この情報を得ると民衆を動員して城(まち)を固めさせつつ、俺の指示を待ち、

     そのうえで使者をやって孫ロを思いとどまらせようとした…とある」

管理人 「この時に、孫ロさんを思いとどまらせたのは虞翻さんだったのですね。

      孫ロさんは説得されて引き上げたのですが…。一族の方に反乱を起こされそうになるなんて、

      孫権さんも後を継いだばかりの頃は苦労したのですね…」

孫権 「俺も、結構な苦労をしているだろう?演義などでは、俺が後継ぎになった後は特に問題も無く

     呉の国政が進んでいったように書かれているが、実際には俺が後を継いだばかりの頃は、君臣関係

     は固まっていなかった。俺を見限って呉から離れようとする者が出てくる、そういう恐れがあったな…」

管理人「孫権さんは、そうした問題を乗り越えて、主君の地位を確立していったのですね♪」

孫権 「まっ、少しは俺も苦労したということを分かってくれればそれで良い」

 

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