管理人「この『中国歴史探訪　三国志』というＤＶＤでは、三国志上の主要な人物…例えば

　　　　　劉備さんや曹操さん、孔明さん達がどのような人物で、どのような事を成し遂げた

　　　　　か等についての解説を交えつつ、三国志に関連する様々な史跡や文物が映像で

　　　　　多数紹介されています。憧れの人物達に縁の名所旧跡を、映像で見ることが出来て

　　　　　さらに資料としても役立つという、三国志ファンにとって何とも嬉しい一枚です！！」

孫権　「いきなり気合の入った奴だな。そんなに、このＤＶＤとやらが気に入ったのか」

管理人「興味のお有りの方は、是非ともお試し下さい♪お値段は…」

孫権　「おいおい、ＤＶＤ紹介は別の機会にして、さっさと話を始めようぜ」

管理人「そっ、そうですね^^;…というわけで、今回はこのＤＶＤで孫権さんがどのように

　　　　　取り上げられているか、また、孫権さん関連のどんな史跡や文物が取り上げ

　　　　　られていたか、簡単に纏めたいと思いますｖ」

孫権　「どれ、そのＤＶＤとやらを見せてみろ。…なるほど、中身はテーマ毎に、幾つかの

　　　　 章に分かれているんだな」

管理人「上篇である今作は、テーマ毎に六つの章に分けられていますね。ちなみに孫権さん

　　　　　関連の話は、四章目『孫権の築いた呉の国をゆく』に収録されてます♪」

孫権　「しかし、この章のタイトルは、少しひっかかるな」

管理人「ひっかかるって…何か気になる点でも？」

孫権　「劉備について取り上げている章のタイトルは『劉備の真相に迫る』で、曹操についての

　　　　 章は『曹操の真実に迫る』なんだが、どちらのタイトルからも、各章の内容のメインは

　　　　 劉備・曹操が『どのような人物だったか』に迫ることだと分かるだろ？」

管理人「言われてみれば、そう読み取れますね。でも、それが何か？」

孫権　「いや、俺の章のタイトルは『孫権の築いた呉の国をゆく』となってるだろ？

　　　　 このタイトルから、察するに、内容のメインは俺ではなく『呉の国』ということになる…。

　　　　 だから俺個人については詳しく解説されてないんじゃないかと、それが少々心配でな」

管理人「ギクッ！…そっ、そんな、気にすること有りませんよ^^;確かに、孫権さんの人間像に迫る

　　　　　とまでは行きませんが、少しは孫権さんがどんな人だったのか、説明されていましたし」

孫権　「そうか、『少し』か」

管理人「うわっ、失言…(汗)さっさと本題に入って誤魔化してしまわなければ！え〜、章の内容

　　　　　ですが、まず最初に『孫権の最初の拠点』であるとのことで、鄂州(がくしゅう)という地が

　　　　　紹介されていました♪こちらの市街の外れに残る『呉王故城跡』が、まずは孫権さん

　　　　　関連の史跡として紹介されています」

孫権　「『呉王故城跡』は、俺の居城の跡であると説明されていたな」

管理人「でも城跡と言っても、建物跡らしき物は何も見て取れませんでした。大きな池が有って、

　　　　　その周囲に植物が植わっているという光景のみで…一体、何処から何処までが城跡と

　　　　　されているのかも、ちょっと分かりませんでした。詳しい説明もされてませんでしたし」

孫権　「『(鄂州の)市街の外れに、ひっそりと残っている』とのナレーションの通り、三国志の史跡

　　　　　だと評判となっているような、華々しい雰囲気はなく、まさに『ひっそり』してたな。言われ

　　　　　なければ、俺に関係のある史跡だとは、分からんかもな…」

管理人「ですが、見たところ池の周囲の植物には人の手も加えられていたようですし、荒れ果て

　　　　　ているとか寂れているとか、そんなことは無く、静かで和やかそうな場所でしたよ♪」

孫権　「故城跡の映像を背景に、俺がどんな人物だったのか、多少の説明もされてたな。

　　　　 １９歳で呉を継いだとか、父や兄に続く三代目であるとか。それに『孫権は、武力に

　　　　 優れた父や兄と違って、穏やかな性格をしていて、武人というよりは文人肌の人物

　　　　 だったとされています』とも言われてたしな。良いことを言っていて、気に入ったぞ(喜)」

管理人「う〜ん、私はその説明を聞いた瞬間、『どこが穏やかな性格やねん！』と、即行で

　　　　　ツッコミを入れてしまいましたが^^;」

孫権　「何故、関西弁…。まあ、どうせ『酒乱で虎狩り好きな孫権さんの性格の、どこが

　　　　 穏やかなんですか？』とでも言いたいんだろ、お前」

管理人「そうです♪」

孫権　「少しは否定しろ！『そんなこと、思ってませんよ〜^^;』とか何とか。…それはともかく、

　　　　 俺は『内政の充実に努めた』人物だとして、その関連で『銅緑山』が紹介されていたな」

管理人「『銅緑山』は鄂州近郊の銅の産地で、約２５００年前の春秋時代から採掘が行なわれ、

　　　　　現在も銅の採掘が進んでいるとのことです。見たところ、山といっても緑は少なく、大部分

　　　　　は岩肌が剥き出しになっていて、下の方に向かって広く深く掘り下げられていて…銅の

　　　　　採掘が長きに渡って続けられてきたことを感じさせますね」

孫権　「『孫権は銅の採掘に力を入れ、産業の振興に努めた』との解説とともに、銅製の壷や

　　　　　銅鏡などの映像も見られたな。鄂州周辺からは、銅鏡が多く発見されているそうだが」

管理人「それに『大泉当千』という三国時代・呉の銅銭も、映ってました！映像とはいえ

　　　　　当時の呉で用いられていたお金をこの目で見ることが出来て、感激です♪」

孫権　「鄂州の次に、俺が２２９年に都を置いた地ということで、南京が取り上げられていた。

　　　　 もっとも俺達の時代には南京ではなく、建業という地名だったけどな」

管理人「南京といえば、孫権さんのお墓が取り上げられるのではと期待していたのですが…

　　　　　残念ながら言及は無かったです(泣)」

孫権　「まあ、俺の墓は出て来ないが、俺が築いた石頭城の跡である『石頭城趾』は出て来て

　　　　 いたのだから、それで満足しろ(笑)」

管理人「石頭城は『石垣で造られた出城の一つ』で、崖の一部が人の顔に見えるところから、

　　　　　石頭城と呼ばれているとの説明がされていましたね。ですが、城趾といっても城壁が

　　　　　残るのみのようで、建物らしき趾は見られませんでした」

孫権　「何ぶん、長い年月が経っているからな…」

管理人「それから、孫権さんが水軍の訓練を行なったと言われる『玄武湖』が紹介されていました。

　　　　　孫権さんに縁のある湖だなんて、素敵ですｖｖ練兵する孫権さんの姿に想いを馳せつつ、

　　　　　ゆったりと湖面を眺めてみたいものです♪」

孫権　「あと、同じく水関連で『秦准河』(しんわいが)も取り上げられていたな」

管理人「『孫権は水路の拡大こそ国力の礎と考えた。秦准河を始めとする運河を造り、水運の

　　　　　　充実を図っている』との解説とともに、現在の秦准河の様子が映し出されていました。

　　　　　　見た感じは普通の河と何ら変わりなくて、あひるの群れが泳いでいたり、人々が洗濯を

　　　　　　していたり…のどかな風景でした♪私は孫権さんが運河造りを行なっていたことは　　　　

　　　　　　知らなかったので、勉強になりましたね」

孫権　「南京に続いて、東洋のベニスこと蘇州が取り上げられていたが、蘇州における俺関連の

　　　　 史跡は『端光塔』ぐらいしか、主だった物は出て来なかったな」

管理人「この塔は『三国時代には、まだ珍しい仏教の建物』なのだそうですが、驚いたのは

　　　　　解説の中で『孫権の母は、熱心な仏教信者でした』とはっきり言い切られていた事です！

　　　　　端光塔も『母の願いを孫権が叶えて建てたと言われています』とのことでしたが…

　　　　　孫権さんのお母さんが仏教信者だったと、きっぱり断定してよいものなのでしょうか？

　　　　　そんな話、私は初めて聞きましたが…」

孫権　「母のために建てた…という話も、本当かどうかは分からんだろうしな。お前らには(笑)」

管理人「孫権さんは勿論、本当のことをご存知なんですよね、そういえば^^;」

孫権　「それらの真偽はともかく『呉の国からは仏教の信仰を物語る文物が、数多く出土している』

　　　　 と解説は続けられていて、『塗金銅佛』…これは表面を金で塗った仏像のようなのだが、

　　　　 そのような仏教に関わる文物が二〜三点、合わせて紹介されていた」

管理人「それらの事から『(孫権は)仏教を始め、新しい文化の流入に寛大であったことが

　　　　　分かります』との解説が入りましたが、確かに孫権さんは、新しい物とか排除せずに

　　　　　どんどん受け入れそうなイメージが、私的にありますね〜。孫権さん自身、新しい物・珍しい

　　　　　物に興味をお持ちになりそうですし。好奇心旺盛というか、何でも面白がりそうというか…」

孫権　「…誉めてんのか、けなしてんのか？」

管理人「勿論、誉めているんですよ♪」

孫権　「本当かよ…」

管理人「最後は『何よりも呉の安定を目指した孫権。天下を統一しようという野心はなかったの

　　　　　でしょうか』、『呉の国は孫権のもとで繁栄の道をたどったのです』とのナレーションに

　　　　　よって締め括られていましたね」

孫権　「う〜む、この締め括りでは、俺が国の安定ばかり図り、内政ばかりをしていたような

　　　　 印象を与えてしまうかもしれん…これでも俺は、軍事行動も幾らか起しているんだが？」　　　　

管理人「でも、内政面をしっかり評価されていますし、全体的に孫権さんについては、

　　　　　好印象を持たれる取り上げ方をされていたのですから、良かったじゃないですか♪」

孫権　「それもそうか♪それに、意外に俺個人についても、産業や水運を充実させたとか、

　　　　新文化の流入に寛大だったとか、色々と解説は、されてたしな」

管理人「でも、やっぱり孫権さんが『穏やかな性格をしていた』との解説は、私個人としては

　　　　　微妙に納得できないものが…」

孫権　「まだ、こだわってるのか？しつこい奴だ(^_^;」

管理人「今回取り上げました孫権さん関連の史跡文物の他にも、まだまだこのＤＶＤでは

　　　　　三国志の名所旧跡がたっぷり紹介されていますので、興味をお持ちの方は是非

　　　　　チェックしてみて下さいねｖ」

孫権　「それでは今回は、ここまでだ！次回を…」

管理人「お楽しみに！」