2004年、袁猿の年?


袁術公、臣下に新年の挨拶を・・・編。

輝かしく袁術登場。
袁猿「うき?」
一同「おお、きらめくその衣装、まさしく天子に相応しく・・・」
袁猿「うっきっき〜♪」
一同「精気みなぎっておりますな!(今年も美女捜しかい?)」

袁術「こらぁーッ!!・・・儂はここだ!猿ごときに儂の装束を着せるでない!」
袁猿「うっきーーー!!」
一同「おお〜!殿とうり二つ!」
紀霊「む、影の分際で殿に無礼を働くか!」(袁猿を片手に抱っこ)
袁術「誰が影じゃ!た、戯れもいい加減にせい! 見ればわかるではないか!」
紀霊「何?お前が殿だと? う〜む・・・」(見比べて)
袁猿「う〜き!」
紀霊「言われて見れば・・・」
袁術「うむ。やっとわかったか」
紀霊「ふ〜む。本当に殿とそっくりな奴だ。これからも影として励むが良いぞ」
袁術「・・・むむむ。猿より儂が劣ると申すか!」
紀霊「さ、参りましょう。この男が身代わりとなってくれますゆえ、ご安心を・・・」
袁猿「うきうき」
袁術「・・・き、紀霊め。後でその首刎ねてくれる。・・・この袁公路。今日ほどの辱めに
   あったことはない。あの猿に儂のとっておきのとっておきを着せた奴は誰じゃ!!」

孫策&呂範&愈河「・・・・・・・・・」

孫策「さ、猿と主人を見間違うとは・・・」
呂範「猿公もなかなかの策士。・・・帝位簒奪の野望をちらつかせつつ、本物の猿で上手く
    誤魔化すとは・・・」
愈河「・・・単に馬鹿なだけじゃないか」
孫策「決めた。・・・俺はここを出るぞ!」
愈河「(顔引きつったままだぞ) ・・・やっと本腰上げるか」
呂範「すぐに策を練りましょう。うかうかしていると、猿の餌食になります。・・・しかし」
孫策「しかし?」
呂範「あの装束だけは、さすがは袁術と誉めるべきでしょう。・・・蜀錦でも最高級の物を
   使っていますし、あれだけでもかなりの値が付いたはずです。それに、玉帯の鳳凰に
   象眼されたのは・・・」
孫策「・・・何処でそんな“眼”を磨いたんだ」
愈河「そんなこと言ってる場合じゃないだろ!」


袁術「ええい! 返せ!返さんか!」
袁猿「うきっきぃーーー!!!」
紀霊「乱心したか、愚か者!」
袁術「愚か者とは何じゃ!・・・儂が袁術じゃ!袁公路じゃ!馬鹿者め!!」


侍女「何やら外が騒がしいわ・・・」
夫人「・・・ふっふっふ」
侍女(ゾゾッ・・・!)
袁珠「お母様・・・(T_T)」


・・・この騒動の後、孫策は袁術に見切りをつけて、長江を渡ったのである。(大嘘)

↑仁さんから、とっても楽しいお年賀のお話を頂きました!
  2004年は申年…というわけで、お猿さんそっくりの袁術さんのお話です♪
  お猿さんを本物と思いこんでしまう家臣さん達に、むきになる袁術さんが凄く可愛いです!
  孫策さん達が袁術さんを見限ったのには、このような裏事情が(笑)しっかり衣装に目を
  とめている呂範さんはさすがです♪三人の掛け合いも楽しいですし、お猿さんのことを
  主君と間違えてしまう紀霊さんも、良い味ですv
  お猿さんに袁術さんの衣装を着せたのは、実は…というオチにも笑わせて頂きました。
  奥様のささやかな復讐!袁術さんも、これに懲りて夫婦仲良くして下さると良いのですが(^^ゞ

  とても楽しくて、快く面白い作品を本当にありがとうございました!

 

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